【クリスマスを楽しく彩る名曲】
かつてバッハ自身が毎週のように曲を作って歌わせていたのが聖トーマス教会合唱団。今でもバッハは、彼等の主要なレパートリーとなっていますが、日本公演では大概、『マタイ受難曲』が定番という感じです。念願かなって、生演奏で『クリスマス・オラトリオ』を生で聴けたのは聖トーマス'96年来日の時、ただ一度だけでした。
ドンドンドン!とティンパニが景気良く打ち鳴らされて始まるこの大曲は、冒頭の合唱から抜群の楽しさで魅了してくれます。
「宗教曲がこんなに楽しくていいのか!?」
と思うほど、本当に幸せを感じる楽しさなのです。おかげで椅子にゆったり腰掛けているのが困難、気付かぬうちに身体がリズムを取ってしまう有様なのです(笑)。またアリア(ソロ)の美しさもかなりのもの。少年合唱を愛する私としては、ソロも全て男声で歌ってもらうのがベストです。
ごく最近、'82年収録のテルツ少年合唱団『クリスマス・オラトリオ』DVDがグラモフォンより発売されました。輸入盤で購入しましたが、これは待ちに待ったお宝映像でした。何せソロが全てボーイソプラノ&ボーイアルトですし、”神童”と呼ばれたアラン・ベルギウス君*1のソロもあるからです。
アーノンクール氏の、顔立ちはいかついものの(笑)、とても若々しい指揮も印象的です。フィルムで撮影されててなんとなく年代を感じさせますが、聖歌隊っぽい衣装のテルツ少年合唱団が相変わらずイキの良い合唱を聴かせてくれて、ものすごく満足感を感じました。
テルツファンの友人Yちゃん情報で映像の中のソリストを記しておきます。アラン君は、おでこが相変わらず印象的、ハイソプラノです。最盛期にはオペラ『魔笛』の超難解な「夜の女王のアリア」を歌っているだけあってその片鱗がすでに感じられるような気が・・・。
小太り?なメガネのアルト、シュテファン君は高めのアルトなので曲により軽快さを与えてくれてます。グレゴール君、C.ミュラー君(こだま役)は、漫画『バイエルンの天使たち』のモデルとなった少年達ですね。
テルツ少年合唱団には、'70年代にも名盤CDがあり、そちらはハンス・ブッフヒール君(ソプラノ)の素朴で味のある歌声でとても癒されます。やはりアーノンクール指揮にてウィーン少年合唱団のCDも出てますが、全盛期の頃の録音なのでこちらもソリストは実力派でした。最近はなかなか少年のソロで録音が残るものが少ないので尚更、貴重だと思いますね。
Bach Christmas Oratorio [DVD] [Import]
- アーティスト: Schreier,Holl,Harnoncourt
- 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
- 発売日: 2005/11/14
- メディア: DVD
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●テルツ少年合唱団ソリスト:(ソプラノ)Allan Bergius,Gregor Lutje,Christian Schnellert,Carsten Muller (アルト)Stefan Rampf
- アーティスト: テルツ少年合唱団,ブッフヒール(ハンス),シュタイン(アンドレアス),アルトマイヤー(テーオ),マクダニエル(バリー),バッハ,シュミット=ガーデン(ゲルハルト),レールンドルファー(フランツ),コレギウム・アウレウム合奏団
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2005/06/22
- メディア: CD
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