少年達のモデルは聖トーマス教会合唱団(トマーナコア)
'03年の聖トーマス教会合唱団のコンサートで沢山のチラシに混じって、ある映画のチラシをもらいました。ドイツの作家エーリヒ・ケストナーの映画『飛ぶ教室』映画版の広告でした。
もともとドイツで大ヒットしたこの映画の噂を直前に耳にしていたので、当然見るつもりではいたのですが、その時気になった、子役達の制服。「これは聖トーマス教会合唱団の制服にソックリだけど・・・?」と思ったのです。
なにせ、少年合唱団の制服ならばウィーン少年合唱団と並んで大好きなのが聖トーマス少年合唱団の制服。白の三本線が菱形の文様で襟に縫い付けられていて、セーラー服かと思えばブレザーというなんとも洒落た制服なのです。
なぜ、映画の中で子役達がこの制服を着ているかと言うと、小説の原作と設定を変えて、まさに聖トーマス教会合唱団の寄宿学校で暮らす生徒達が主人公になっているから、ということだったのです。戦時中の作品でありながら、かなり現代的にアレンジしているので、感心しました。
私的にツボだったのは、いかにもジャガイモ顔の元気少年マッツと女の子顔負けのプリティ少年ウリーの友情を感じさせるシーン。馬鹿にされてる、と思ったウリーが命がけの冒険を試みるシーンはハラハラドキドキでした。生徒達に優しく指導する、”正義”先生も素敵でした。何かほのぼのとした時代の雰囲気が感じられる佳作だと思います。
途中、実に映画らしいエピソードという感じで、楽譜を持った聖歌隊のメンバーの一人が通学生に拉致されてしまいます。主人公のヨカタン達がTVの収録で教会へ向かう途中で方向転換、救出を企てるのが、いつの間にか聖歌隊メンバー対通学生の雪合戦へと展開してしまい、収録には遅れて”さあ大変!”となります。
この時、TV収録シーンで歌ってる曲がJ.S.バッハの『クリスマス・オラトリオ』でした。そのまま「全曲聴かせて〜!」とついつい思ってしまった大好きな曲です。この曲については、また次ページで語ります。
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