イギリスの人気者、アンソニー・ウェイ
クリスマス時期にとても聴きたくなるボーイソプラノのCDにイギリスのアンソニー・ウェイ(Anthony Way)の『天使の祈り』があります。アンソニー・ウェイは、セントポール大聖堂聖歌隊出身。
'95年にイギリスで放送されたTVシリーズ「The Choir」でまさに聖歌隊の少年役として人気が出たそうです。最初に手に入れたサントラ盤のジャケットも非常に魅力的で、このドラマがとても見たいのですが残念ながらいまだに願いは叶っておりません。
日本盤も3枚ほど発売されてアンソニー君は、「ポスト、アレッド・ジョーンズになるか?」という感じでしたが、ラブリーで親しみやすい顔立ちが印象的ではあるものの、実力的には断然アレッドに及ばないなあ、と思いました。彼の声質はやや太めでフワフワ感があり、ボーイソプラノとしては比較的平凡な歌声かな〜?という感じです。
ナマで聴けたら全く印象が違ったかもしれませんが、録音を聴く限りそんな印象を持ちました。但し、聴いてて嫌味のない声というか、アクの強さはない反面、耳障りの良い安心感を与えるような歌声だと思います。
それでもこの『天使の祈り』というCDは、リベラにちょっと似たようなヒーリング系ミュージックの聴きやすさとアレンジの楽しさが新鮮で、いい加減、”定番クリスマス・キャロル”ものに飽き飽きしていた私にはとても好感が持てました。現地イギリスでは斬新すぎて実は悪評判も立ったとか?そのせいか翌年には、ごく普通のクリスマスアルバムも発売されていました。
イギリスはボーイソプラノの独特の伝統と人気を持ち、少年ソリストのアルバムが世界一発売されている国だと思います。まだまだ埋もれた名ソリストが数え切れないほど生まれては消えていき・・・。アルバムの買い付けだけでも一度は訪れたい、と昔から憧れている国です。聖歌隊の数も膨大ですし、毎年”ボーイソプラノ・オブ・ザ・イヤー”のようなコンテストも開かれているというのが面白いです。
それでもファン層は比較的高いそうで、嘗てアレッド・ジョーンズが日本に来日した時、ファンに若い女性が多くて喜んだそうです。地元では「おじいさん、おばあさんのアイドル」だったようですから(笑)。
日本で最初に発売されたアルバムです。
- アーティスト: ウェイ(アンソニー),バッハ合唱団,セント・ポール大聖堂聖歌隊,コピン,ファンショウ,カントルーブ,ベロック(イレール),ドア(チャーリー),ヘリック(ロバート),クリフォード,ハーバート(ジョージ)
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1997/11/24
- メディア: CD
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- アーティスト: ANTHONY WAY,CHOIR OF ST PAUL'S CATHEDRAL
- 出版社/メーカー: Decca
- 発売日: 1997/10/14
- メディア: CD
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