フランスの子供ポップグループ
最近、お手ごろ価格になってきたこともあり、前から興味を持っていたVOX ANGELIという少年少女グループのCDを2枚購入しました。彼らの存在を初めて知ったのは、確かAMAZONサイトでANGELISというアメリカのグループを検索していたときだったと思います。
3年前にブログに書いたANGELISですが、あれからフェードアウトしてしまった?ようです。しかし、CD紹介のページには、彼らとソックリのジャケットの別の6人グループがあり、「あれれ?これはどういうこと!」と驚きました。中央で微笑む少年ソリスト、ルイ・アレキサンダー(Louis-Alexander Désiré)君に見覚えがあったので、余計に不思議に思いました。
今でもどういう繋がりかハッキリとは分かりませんが、同じSONY/BMGより発売されていることもありますし、男女3人ずつという組み合わせといい、ソックリのジャケットといい、「変声期前の歌の上手い少年少女を集めてヒットポップソングを歌わせるという企画」なのではないか、と推察しております。
後発のVOX ANGELIは、2008年デビューしましたが、想定以上の大ヒットを飾ったようです。年内に「imagine」というセカンドアルバムが発売され、久しぶりに公式サイトを覗いてみたら、3rdアルバム「GLORIA」も近日発売予定(11/27)だったりします。残念ながら公式サイトのほうは、休止中のようで個人データなどを追いかけることができませんでした。
まあ、とはいえ少年のみのグループに比べ、少女も入ってるのでいつもより個人的関心は半減しております。私はどこまでも”少年の声”だけで聞きたいほうなので・・・。ただ、ポップスということでとっかかりが良く、またヒーリング歌謡的な魅力があって楽しいのは確かです。どっか上品すぎた?ANGELIに比べると、VOX ANGELIのほうが、ちょっと人間味があってキュートだったりもしますし、フレンチポップとかユーロポップも混じっていて新鮮です。
1stアルバムで1番のお気に入りは、稀代の少年歌手ルネ・シマールが歌った名曲「L'OISEAU(鳥)」。あのルネが切々と歌い上げた美しい曲が、フランスの少年少女達で甦った感動はとても大きかったです。それからルイ・アレキサンダー君が歌った「シューベルト/アヴェ・マリア」。間違いなくボーイソプラノバージョンですが、ただ清らかなだけではない、実に語りかけてくる艶やかな歌声です。彼特有の伸びやか過ぎて”揺らぎ”が強い声なので、クラシック好きには微妙かもしれません。
2ndアルバムは、最近のポップソングが多いのかあまり馴染みがないだけに新鮮で楽しかったです。誰か別の少年歌手も歌ってたと思われる「COMME TOI」がまず気に入りました。そしてびっくりしたのは、TOKIO HOTELの大ヒット曲「DURCH DEN MONSUN(モンスーンを越えて)」が収録されていたこと。フランス語なので、始めは気付かなかったのですが、この曲と知って意外な組み合わせだっただけに非常に驚きました。原曲のけだるそうなムードをちょっと再現してて面白かったです。
【才能豊かな少年少女達】
フランス版ウィキペディアから拾い読みしたところ、メンバーと年齢(2008年当時)は、下記の通りです。
名前 | 年齢 | 特徴 |
---|---|---|
Lola | 12歳 | 歌と演技に秀でている |
Iris | 14歳 | セネガル出身フランス人 |
Claire | 13歳 | フランス系アメリカ人 |
Etienne | 15歳 | 「鳥」の冒頭を歌う |
Mathis | 14歳 | la Maitrise des Hauts de Franceの合唱団員 |
Louis-Alexander | 13歳 | 1995.5.20生 |
もっといろいろと詳しい情報も載っていた(→それぞれが確かな歌の実力を持ってて、演奏会や合唱団等で活躍しているとか)のですが、何せフランス語の壁があり、分かりませんでした(汗)。
◆'10.4.18追記:このブログを読んで、T.I様がプロフィール(出典:ウィキペディア)の翻訳をして下さいました。ご好意感謝致します。翻訳はコチラ→VOX ANGELI.pdf
ルイ・アレキサンダー君については、他にも個人サイトがあって膨大な経歴が載っていたので、少し追記します。
父親はフランス人、母親はイギリス人なのでバイリンガル。7歳頃から音楽の才能を発揮していたようです。2003年にLes Petits Chanteurs de Saint-Louis in Paris(サン−ルイ少年合唱団)入団 、翌年にソリストとなりました。その後、オペラの子役としての活躍も始まり、「ペリアストメリザンド」イニョルド役*1、「魔笛」三童子役、「ねじの回転」マイルズ役などを演じました。
クラシカルダンサー(バレエ?)として、踊ってもいるようです。2007年12月に「信じられないほどの才能」というテレビ番組に出演、500万人の視聴者が見ていた、という記述もありました。彼の歌い方は、普通のボーイソプラノに比べると情感たっぷりというか、人を惹き込む歌手の風格があるので、評判をとったのが分かります。
ソロアルバムも3枚発売していて、最近のものはベルカント唱法で歌ってるものもあります。(CD欲しいなあ)声変わりはしてるのかどうか定かでありませんが、「若きテナー」という表現もあります。いずれ、本格的な歌手への道を歩みそうな少年ですね。Youtubeにも彼自身がアップしたと思われる半公式映像(歌う姿)がいっぱいありますね。
声変わりも近いと思いますが、こういう並外れた才能を感じさせる少年の歌声が日本でも、もっと頻繁に聞けたらいいなあ、と願ってやみません。更には、VOX ANGELI”日本バージョン”なんてどうかしら(笑)?
自宅でピアノを弾きながら歌うところが、なんともプロっぽくて(笑)印象強かったのでこちらをアップしました。しっかりカメラ目線というところも心憎い。思いを込めることに力点をおいて、多少の音程の揺らぎなんぞ気にしちゃいない、とことか(笑)。
<Louis Alexander関連>
・公式ブログ:Louis-Alexander Désiré - Official Website
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*1:これがかなり評判を呼んだみたいですね