BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

SHOWTA 待望のアルバム「EVE」発売

性別を超えたピュアボイス

SHOWTA

このところ、公私共に忙しくヘトヘトでした。ようやく今日くらいからひどい無気力状態から抜けてきたのですが、そんな私にエールを送ってくれるかのごとく、SHOWTA君の待望の初アルバムが届きました。思い起こせば彼のナマの歌声を聴いてから、早いもので1年以上が過ぎてしまいました。


その間、シングルは順調に発売されていったのですが、モノグサな私は集大成となるアルバムが発売されるのをじっとイイ子にして待っておりました。本当にこんなに待ったCDは久しぶりでした。SHOWTA君の透明な歌声は、ちょっと病みつきになる魔力があって、待つ身は辛かったです。


しかし、それだからこそ出来上がったアルバムは、とても素敵なプレゼントになりました。ジャケット写真は、春めいた花の中にぬっと(笑)顔を出す、という意外なものでちょっとビックリしました。こうくるとは思わなかったですねえ。まさに性別不明という感じ。


 彼の澄みきった歌声は本当に優しい


何も知らないで聞けば、「女声」と間違う人がほとんどだと思うほど、不思議なハイトーンボイス。(間違いなく男の子なんですけれど。)そんな中で、歌詞はまるで囁きかけるように素直に胸に響いてきます。切なさ、ひたむきさ、一瞬のきらめき、魂の揺らぎを閉じ込めて、「それでも一緒に歩いていこうね」と元気を与えてくれます。

【甦った名曲「春なのに」】


こんなすれっからしの大人になってしまっても、”かつて少女だった私”が、どこか懐かしさを持って反応してしまうのかもしれません。最近の彼は、過去に大ヒットした「春なのに♪」をカバーしているのですが、実はそのニュースを聞いた時、ちょっと抵抗感がありました。


いかにも卒業シーズンのタイアップのような気がしたのと、手っ取り早く話題を作りがちなカバー曲で売り出す手法があまりいただけなくて・・・。ところがどっこい、アルバムを聞いた時に真っ先に耳に入ってきたのがこの曲でした。馴染んだ旋律に、どうしても体が反応したのがありますが、妙なポップ調にアレンジされておらず、比較的(柏原芳恵が歌った)オリジナルに近いシンプルな曲になっていました。


そしてSHOWTA君の歌い方も、肩の力を抜いたようなラフな調子で、高音部は力みのない裏声でスッと響かせているのです。中音部はやや低め*1で、やがてくる高音の美しさとは対照的。「春なのに・・・お別れですか」のフレーズには、本当にドキっとします。


女の子が卒業前に会えなくなる片想いの男の子を想いながら、春の別れを哀しく歌い上げる。SHOWTA君は主人公の女の子に一体化しているかのようで、男性が女性の情感を理想にくるんで歌い上げる不自然さをあまり感じません。同時に、彼を好きな”女の子の気持ちを分からずに素っ気無い態度で話しかける男の子”も彼であるような二重構造すら感じさせます。


初回特典のDVDは、PVの細切れのようでがっかりしたものの、「春なのに」のPVはまるまる一曲入っていて見ごたえがありました。とってもお金のかかっていなさそうな?シンプルな映像なのですが、真っ白の服で少女達の間を歩くSHOWTA君がなんともいいのです。なかなかTV出演が少ない彼ですが、熱唱する姿はとても神秘的なので、また見たいものです。


EVE(初回限定盤)(DVD付)

EVE(初回限定盤)(DVD付)

全12曲入りです。最初に買った「Trans-winter〜冬のむこう側」が特別に好きです。DVDには、ちょっとだけですが岡田将生君も出演してました。

春なのに

春なのに

ちょっとアーティスティックなジャケットですね。絶対女性と間違えそう。

*1:やはり年齢と共にちょっとずつ声が低くなってるのかも。