BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

来日ソリスト列伝  イエルク・クルシッツ

演技達者なアルトソリスト

1980年来日のウィーン少年合唱団が上演したオペレッタ「おしゃまなプリマ」で、憎まれ役の老プリマを演じたイエルク・クルシッツも、私にとっては歴代のウィーン少年合唱団ソリストの中で最愛のボーイアルトです。



地声に近く、良く通る凛々しいアルトボイス、それに並外れた演技力・アピール力、力いっぱい自分を認めさせるように(笑)サービス満点なパフォーマンスで客席の笑いと注目を引きました。こんなすごい演技をする少年もまた初めて見た、ということでまさにゾッコンとなりました。


赤毛でソバカス顔の容貌に個性派のイエルクは公演当時、アルト・ソロをかなり取っており「ブラームスの子守歌」もたっぷりと全曲通して歌っていました。それも自信たっぷり気持ち良さそうに客席をゆっくり見渡しながら堂々と歌うのです。


公演でもめったに見られず、映像でも残されないボーイアルトのソロがTV放送で流れるだけでもかなり貴重で彼の実力を伺い知ることができます。全くもってこの組は最初から最後まで私を驚かせ、魅了させてくれました。もちろん、コーラスとしての歌の実力も相当のものでした。タイムマシンがあったら本当にあの頃に戻って彼等の生の姿を見たくて仕方がありません。


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