BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

最近気になった美少年たち

ここ最近、そこまでハマる映画はないのですが、たまたま色々見かじっていた中から印象的だった美少年を書いてみたいと思います。

万引き家族」城桧吏

まずは、カンヌ映画祭パルムドール受賞で話題の「万引き家族」に出演した、城桧吏(じょうかいり)君。今どきの美少年ですね。目力で言えば、「誰も知らない」の若き日の柳楽優弥の方が明らかに好きなのですが、桧吏君は聡明さや清潔感がありました。


映画の中の彼は、あれだけ荒んだ生活の中でも、その生活から抜け出して、日当たる道を目指していくような意思の強さを漂わせていて印象的です。どちらかというと非凡さを感じたのは、”妹リン”役の佐々木みゆちゃん。あの虚無感を漂わせた表情が物語るものがあまりに大きく、引き込まれてしまいました。


みゆちゃんのモンスターぶりを中和してくれている、のが突然お兄ちゃんになってしまった、桧吏君。最初は戸惑いからクールに対応していたのに、次第に受け入れて家族を構成していく、そんな姿が自然で良かったですね。ブルーレイになったら、彼の演技をもう一度見返してみたいです。


万引き家族」は是枝監督ファンの私でも納得の素晴らしさでした。「誰も知らない」を思わせるちょっと重いテーマでありながらも、何故か愛や希望も感じられるし、何より女優さん達が素晴らしすぎました。なんなの、安藤サクラ、本当に怪物女優!(褒めてます)。


そして、哀しい笑顔がチャーミングな松岡茉優ちゃん。最近大好きな若手女優さんになりました。女優が素晴らしいと日本映画は輝きますね。フジテレビがバックについてから、資金力は上がったかもしれませんが、肝心の是枝監督の世界観がブレ始めた、と危惧していたのですが、やっと汚名挽回してくれました。


実際にとても面白い作品でした。まさかここまで面白い作品だとは。想像をはるかに裏切る面白さで最高でした。絶対ブルーレイ買います!


boysvoice-2.hatenablog.com


「ちーちゃんは悠久のむこう」林遣都


テレビドラマ「おっさんずラブ」の”切ない牧くん”好演でブレイクした林遣都君。すでに「バッテリー」や「ダイブ!」で美少年時代も見てきてますが、一番美少年だと思ったのがこの作品の悠斗役。髪型もスポーツ映画の時より長めで、あますところなく端正な目鼻だちを強調し、ちょっとないくらい綺麗な少年になっています。


ただ、演技の面では、「若手実力派」の現在をまったく推し量れないほどの・・・下手さ(汗)。ずぶの素人に近いのではないか、という感じ。まあ、台詞よりも目の表情がこの頃から良いので見ていて救いはあるのですが、20代になって危機感持って役者道を邁進してくれて本当に良かった、と思わされました。


まあ、上手すぎる子役が必ずしも魅力的と限らない、ということもありますからね。ちょっとファンタジー入ってるストーリーも、充分歳をとってしまった今の自分には何とも・・・という感じなんですが、チョイ役(長髪・眼鏡・いじめられてる暗めの女の子)で波留が出ていたことが一番驚きでした。

ちーちゃんは悠久の向こう〈特別版〉 [DVD]

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「ミステリアススキン」チェイス・エリソン


全然おススメ映画ではないのですが、一度見たらその顔立ちが妙に気になって忘れられなかった子役が出ています。主演はむしろ青年役を演じたジョゼフ・ゴードン=レヴィットのほうで、私もなんどか見たことのある特徴的な顔立ちの役者です。


なんと10年前の映画になりますが、やっと最近日本語版が発売されて、長らく「気になる映画」のままだったモヤモヤが解消されました。8歳のニール役として小悪魔的な魅力を発揮したのがチェイス・エリソン君。彼の表情があまりに好きで原作本「謎めいた肌」も買ったのですが、なかなか読みづらくてまだ読破できてません。


小説のほうでは、もう一人、人生を狂わせてしまった少年ブライアン役の比重も高いのですが、映画はニールに特化しているので、小説よりは分かりやすくまとまっていました。とはいえ、リトルリーグの監督から性的虐待を受けてゲイの志向が目覚めてしまう少年の成長談(?)という、今どきなかなか過激な内容の映画ですからなかなか日本で発売されなかったのも理解できます。


もちろん、少年時代にそこまで過激な映像はないのですが、幼いニール君の小悪魔的な表情がすごく魅力的で、なんか見ていてたまらなくなる感じ。正統派で元気なアメリカン・キッズとはちょっと違うし、ちょっとだけ残酷な一面を覗かせるシーンもあって、むしろオーメンとかホラー映画でも上手そうな子役だなと感心しました。


少年時代に受けた虐待が、大人になっていく間にもフラッシュバックして無意識の破壊衝動を誘発したり、破滅的な自己崩壊を招く、ということが実感される超個性的でナカナカな秀作だと思います。


謎めいた肌 (ハーパーBOOKS)

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