BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

チェコ少年合唱団(ボニ・プエリ) 仙台公演

去る11月27日、地元仙台でボニ・プエリことチェコ少年合唱団のクリスマスコンサートに行ってきました。ボニ・プエリのコンサート自体は、確か3回目くらいになると思いますが、定期的に日本公演をやってくれる数少ない合唱団の一つです。


まず東北で少年合唱団のコンサートは、そうそうあることではないので、楽しみにしていましたし、チェコ出身の少年達という珍しさや日曜日のクリスマス・コンサートという日程の良さもあって、本当に大歓迎な感じでした。場所は、イズミティ21という仙台でも、結構大きな会場でした。


もう少し小ぶりなコンサートホールか教会なんかのほうが良かった気もしますが、ホールはホールの良さもあり。冒頭、少年達がろうそくを持って客席を通って登場。結構最近多い演出ではありますが、この時の音楽が「カッチーニアヴェ・マリア」という私にとって最上級に好きな曲だったので、大感動でした。


それにただ、通過しながらバタバタ歌うのではなく、ちゃんと””を考えて客席通路で立ち止まって歌いあげてから舞台に上がる、など要所要所が丁寧ですごく好感を持てました。ボニ・プエリは、どちらかというと鍛え上げたハーモニーというよりも、より自然体で素朴で味わいある少年合唱団です。


ゴールドに光る礼服(聖歌隊服)もまた、キラキラ麗しくて、見惚れておりましたが、第二部の民族服、第三部の黒シャツにグレーのズボン&ネクタイもかなりイカしていて(カッコいい〜!)、衣装だけでも非常にセンスを感じて良さを盛り上げてくれてました。


全体的にとても「品のある」少年合唱団だな、と今回も思いました。これは指揮のパヴェル・ホラーク先生のご指導とか、チェコという芸術豊かな街と文化が育てあげた財産なのかもなあ、としみじみ感じながら、充実したコンサートを楽しんで。


【最初から最後まで楽しめたコンサート】


第一部:クラシック曲集でなんといっても良かったのは、「モルダウ」。チェコを流れるモルダウ川をそこで育つ少年達が歌ってくれるこの贅沢よ!もともと小学生の頃から大好きだった曲で、なぜか懐かしさを感じてしまう日本人は多いのではないかしら。日本語の歌詞でも歌ってくれたのは、まさに歌の花束(プレゼント)という感じですね。


合間で、曲紹介をしてくれる団員は、シニアの団員1人と少年1人という組み合わせでした(毎回同じメンツだったのかな?)。どちらも聞き取りやすい日本語で、たまにクスリと笑わせるような内容も含まれていたりしてなかなか良かったです。ああいう日本語紹介文って誰が作っているのでしょうね。


第二部はチェコ民謡集。”皆様もよくご存じの曲もありますが・・・どうぞお・楽・し・み・に。”という団員の紹介で歌われた「おお、牧場はみどり」は、懐かしくも新鮮で嬉しいレパートリーでした。ちょっとぎこちないけど(笑)、チェコのダンスを踊る細い、白タイツの足さばきも目に焼き付けてきて。


第三部は、ノリノリの映画音楽からスタート。『2001円宇宙の旅』では、一人一人LEDライトを光らせて、パフォーマンスをしてくれました。1曲1曲、面白い演出で徐々に観客をノセてくれます。ピンク・パンサーとか、アナ雪もありましたし、ラストは、今年話題だったスターウォーズのテーマソングをハミング。


印象的だったのは「タイタニック」。まず2人の少年が舞台中央に出てきたときは、まさかデカプリオ並みに抱き合うんじゃないか(おいおい)と、怪しい妄想してしまいましたが、歌の後半で船の線形に隊列を組んで(帆をイメージした?)背の高いお兄さんが手を広げてところで少し笑いが起こってましたね。


「花は咲く」で客席をしっとり涙ぐませた後は、クリスマス名曲集。指揮者の先生が鈴を振ったり、ピアノ伴奏者の美しい女性は太鼓とピアノを同時にダイナミックに演奏したり、少年達だけでなく周りの盛り上げも素敵でした。また子供から大人まで本当に楽しそうにやってるのが嬉しい。


ボニ・プエリ、やはりエンターテイメントな合唱団ですね。再認識させられました。とにかく2016年締め括りを彩ってくれたボーイズ達でした。お久しぶり来日のパリ木には行けないのが、ちょっと残念ですが、クリスマスはまたそれなりに少年達の歌声を流して祝いたいものです。


V/A:BONI PUERI

V/A:BONI PUERI

会場でも販売していましたが、先にAmazonで購入しておりました。最新CDですね。ちょっと今までのイメージとは違う、”今風”ジャケットです。他にも公式グッズとして、腕輪・ボールペン・ネックストラップの3点セットなんてのがありました。


boysvoice-2.hatenablog.com