毎月膨大な映像作品が発売されているのに、DVDが売れない、興行収入もやや厳しいと言われている昨今ですが、その一方でどんなに待ってても、一向に円盤(ブルーレイやDVD)にならない埋もれた作品もあります。もうワタシ、20年以上ずーっと待ってるんですけどね〜。
いささかの恨み節も込めて(笑)、いつかこの想いが誰かに届かないか、と記しておきます。なんだかんだでもうブログでも一通り、書いているので繰り返しになっちゃうのですが。お蔵入りになってるかもしれませんが、いつか日の目を見る日がくるかもしれませんし。。。
「リトル・プリンス」 主演:リッキー・シュローダー (米 '80年製作)
「チャンプ」で世界中を泣かせた伝説の名子役、リッキー・シュローダーが、サラサラのストレートヘアに黒ビロード服を着こなし、”小公子”となって現れます。トレードマークのそばかすはそのままに、キュートな王子ぶりを発揮。
映画としても、原作を生かしたオーソドックスな作品なのに、なぜか胸がときめくような楽しさがあって、何度も繰り返し見たい作品です。アニメやTVドラマなども出てますが、私は、リッキー特有の愛くるしくて人を魅了せずにはいられない、キャラクターでもう一度、見たいです。
「ウィンター・ローズ」 主演:ヘンリー・トーマス (米 '84年製作)
イタリアの名作「天使の詩」を、アメリカがリメイクした映画です。'80年代なので、やや現代風にはなっていますが、父親に認められたいと願う、シャイなお兄ちゃん役を、「E・T」で一世風靡したヘンリー・トーマスが、人気子役とは思えない渋さで演じており、印象に残りました。
柔道着を着た、ヘンリーのハニカミ笑顔の写真カードをまだ大事に持っていたり。うすうす悲劇的なラストが想定されて胸が痛くなるのですが、あのヘンリーの伏せ目がちな表情を思い出して、今なお懐かしいです。そういえば主題歌のシングルレコードまで、買ってましたねえ。
「独立少年合唱団」 主演:藤間宇宙、伊藤淳史 (日本 '00年製作)
日本の'70年代を舞台に、下界と閉ざされた自然の中の寄宿学校、男子校、合唱部というノスタルジックな背景、そこに浮かぶ若さゆえの痛みや喪失感なんかも描きだしている珍しい作品です。物語は、学生運動の重苦しい時代感なんかも投影されていて少年の成長物語に近いのですが、ところどころで歌われる男性コーラスの哀調を帯びた響きがたまらないのです。
とりわけロシアの有名曲が印象的。いわゆる”ソビエト””アカ”がらみ、という政治的なものを塗しているのですが、そんなことは物語のちょっとした飾りに過ぎず、ただただ少年達が精一杯、その時代を生きている姿が美しい、という感想です。
製作にWOWOWが絡んでいたせいなのか、なぜかDVD化されていない映画。確か、バンダイに(アニメばっかり出してないで)「こんな佳作映画をなぜ出さないのでしょうか!」と嘆願メールした記憶がありますね。WOWOWですら、15年間に2度しか放映していない上、録画し損ねた・・・という痛い失敗があります。
少年合唱*1系映画で、しかも日本製作で、こんな印象的な作品は珍しいですし、ちゃんと海外で受賞もしているのに・・・(涙)。当時、お台場のシネマに3回くらい見に行ったり、藤間宇宙君のトークを聞いたり、思い出もありますね。海外版のDVDは、持ってますが、日本盤でちゃんとテレビで見たいし、後世に残して欲しい作品なんです。
- 発売日: 2006
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「青きドナウ」 主演:ヴィンセント・ウィンター (米 '62年製作)
少年合唱マニアの間では、いわずと知れた、有名な作品。今なお、この作品を越える、魅力ある作品を作るのは困難だろうなあ、と思われるほどの名作です。ウィーン少年合唱団の全盛期の歌声や面白い選曲も満ちていて、この映画を見て好きになった歌も沢山あります。
まさにバイブルのような映画なのですが、輸入版DVDのみ発売されています。翻訳付の日本盤DVDで見るのが夢なのですが・・・無理なのかなあ。その昔、発売されたビデオのみ持ってます。著作権が切れたら(アメリカは70年でしたっけ)、廉価版でもいいので発売して欲しいです。
- 出版社/メーカー: Disney
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以上、同じ映画が何度も繰り返し発売されているのに、(一般的に)知名度の低い作品は、放置されてしまうのでしょうか。まあ、商売ですから売れないもの、年代が経ってしまってるものは、お蔵入りになるのが世の常なんでしょうが、もったいないです。ロングテールで売る戦略も是非考えて欲しいものです。