BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

待望のアニメ化 『アルスラーン戦記』

先週、偶然TVのチャンネルを合わせたところ、日曜夕方のアニメ帯で始まった『アルスラーン戦記』を放映していたので見始めました。アニメに関してはほとんど興味がない私ですが、戦国時代好きのプチ歴女?なので楽しめた『戦国BASARA』に続き、今回は原作を知っていたので興味を持てました。


もともと田中芳樹さん原作の小説を読んだのは十数年前で、友人に「アナタは、きっと気に入ると思うよ。」と勧められたことがきっかけです。SFというジャンル自体に苦手意識があったものの、ちょうど故栗本薫さんの『グイン・サーガ』を読んでいて、日本人作家のものは結構読めるかも、と思っていた矢先でした。


タイトルも綺麗だなあ、と思いましたし、主人公アルスラーンは、”美少年かつ、不遇の王太子”という設定にもかなーり興味を惹かれ(笑)、読み始めると、とても面白く読みやすくてすぐにハマりました。ひ弱に見られがちだけれど聡明で心優しいアルスラーンと、彼を支える多くの魅力ある戦士達。特に屈強の黒戦士ダリューン、はどこまでも徹底的にアルスラーンを主(あるじ)と崇めてついていく姿も素敵。


この小説を読んで、(あくまで私自身の感想ですが)「これはまさに”武士道”だわ。」とピンときました。過去に山岡荘八さん、吉川英治さんなどの歴史小説を愛読してので、いくらSF設定であろうと違いはない気がしました。私見ですが、アルスラーンを取り巻く家来の関係性は、「里見八犬伝」にも似てます。個性的で、いろいろな経歴を持った戦士達が、アルスラーンを中心に寄り集まってくる、その過程や醍醐味が面白い。


主へ命を懸けた忠誠を誓う、という武士道に数多く描かれる主従関係の描写こそが、ボーイズラブを超えるほど色っぽく、男同士の熱く真剣な関係性が私をめくるめく陶酔感に浸してくれます。さらに登場人物のみならず、問答無用なほどストーリー展開が圧倒的に面白い。これは大事な要素。


と語りつつも、あらすじについてはほとんど言及してないのですが(苦笑)、それもそのはず、小説を読んだのはかなり昔のこと、でストーリーがおぼろげになってしまってます。角川文庫で10巻まで出たところで作家の長い断筆があり、その後、カッパノベルズで復刊&連載開始、となって再度読み直したものの、それからもまただいぶ間が空いてしまいました。


今回のアニメ版を見ながら、「これはまた原作を読み返さねば!」と思い立ったところです。(幸い何度読み返しても面白い本です。)今回のアニメ版、まだ少年のアルスラーンの顔立ちがあまり美形じゃないのが、かなり残念(汗)。成長するにつれて美形になってくれたらいいなあ、と期待しています。

◆公式サイト:


アニメ版ブルーレイ&DVDが同時進行で発売されています。


王都炎上・王子二人 ―アルスラーン戦記(1)(2) (カッパ・ノベルス)

王都炎上・王子二人 ―アルスラーン戦記(1)(2) (カッパ・ノベルス)

カッパノベルズ版の原作本です。


こちらは、コミック版の原作です。


ラピスラズリ(期間生産限定アニメ盤)

ラピスラズリ(期間生産限定アニメ盤)

アニメのエンディングテーマ曲。なかなかパンチのある歌唱で、どこか懐かしいメロディに惹かれました。