BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

成長するスーパー中学生 牛田智大ミニコンサート(せんくら)

牛田智大

10月初旬、仙台市内で開かれる毎年恒例の「仙台クラシックフェスティバル(通称せんくら)」で、牛田智大君のミニコンサートを見てきました。牛田君は、3日〜5日にそれぞれ違う公演で参加していたのですが、5日は日曜でピアノだけのコンサートだったのでそちらを選びました。


1500円という良心的すぎる価格もあり、会場の青年文化センターも結構入ってましたね。2年前にもこのホールで初めて牛田君の演奏を聴いていますが、あれから2年も経ったことが信じられない感じです。牛田君のコンサート自体は4回目でしたが、最新アルバムでびっくりしたのはその成長ぶり。


幸い「可愛すぎる中学生」なところはまだ健在でしたが、スラリと身長も伸びましたし、声変わり真っ最中のためか、ステージでのMCなどもなく、ピアノ演奏に集中していました。演奏した曲名は下記の通り。

■セットリスト

    1. モーツァルト/ピアノ・ソナタ第11番 イ長調トルコ行進曲付)
    2. ショパン/別れの曲
    3. リスト/ラ・カンパネラ
    4. ラフマニノフ/ピアノ・ソナタ第2番
    5. (アンコール曲)


ピアノについては、ずぶの素人なので、ろくな感想を書けませんが、牛田君のライブやアルバムを通して普段何気なく聴いている曲も、生で新鮮な味わいを感じることができているので感謝の気持ちが湧き上がってきます。毎回、ステージ上での姿を見るだけでも、牛田君がピアノにまっすぐ向き合ってることや、真摯な情熱を持っていることが伝わってきてホットな気分になるんですよね。


それに彼の指から弾きこぼれる音が、とても優しく染み入るのも快感です。演奏中には、どこか切なそう、苦しそうな表情を浮かべたり、合間に柔らかな微笑もこぼれたり、CDだけでは分からないアーティスティックな存在感がたまりません。彼は、ピアノ音楽を通して、自分の作り出した物語に入り込む、憑依型タイプの演奏者なんだろうと思います。


他のピアニストの演奏と何が違うのか、比べてみたりはないのですが、「日本人離れした豊かな情感と表現力」なのかもしれないなあ、とおぼろげに考えてました。(日本に住んでいて、ピアノ教室で生まれるタイプではないでしょうし。)


今回ラストに用意していた、ラフマニノフの曲は難解なイメージで、曲自体も複雑なのでしょうが、メロディは重苦しく単調で睡魔に襲われてしまいました。ただし、厳しい表情と力強いタッチで、激しく鍵盤を叩く姿に大人の演奏者へと急成長している彼の姿が重なって、ぼんやりと「ちょうど子供から大人への過渡期なんだろうなあ」なんて感じてしまいました。


いつも演奏終了後にはCD購入特典のサイン会があり、今回もまたサインをゲットしましたが、疲れも見せず、一人ひとりに笑顔で丁寧に接する姿に、またメロメロとなってしまいます。今後もピアニストとして長く活躍していくとは思いますが、やっぱり今の可愛い牛田君をまだもうちょっと見ていたいなあ、とワガママに思うこの頃です。


トロイメライ~ロマンティック・ピアノ名曲集(初回限定盤)(DVD付)

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ジャケットの写真が今までよりずっと「お兄さん」ぽくなっていたので、あれっと思った一枚。ショパンラフマニノフなどの作品が中心ですが、(牛田君自身がファンと公言している)羽生結弦君のフィギュア演技で使われた曲もボーナスで収録されてますね。


CHOPIN (ショパン) 2014年 07月号 [雑誌]

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今年発売の「ショパン7月号」。スラリと成長した全身像が映ってますね。この上品さがまたたまりません。