BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

モンセラート、聖トーマス教会 本格派な少年合唱で至福に

聖トーマス教会合唱団の大特集番組は見逃せない


今月の23日に放送予定となっているのが、”ドイツの実力派”聖トーマス教会合唱団の大特集です。どちらも今年制作の番組ということなので、恐らく未見のものでしょう。楽しみです。合唱団の十八番で、日本公演でも度々披露されている「マタイ受難曲」は、全曲聴けるのはいつの日になるか・・・?というくらい、3時間あまりの大曲ですが、近年はなかなか聴きに行けなくなってるので歓迎です。

NHK BSプレミアムシアター
 2012年7月23日(月)【22日(日)深夜】午前0時30分〜午前5時20分

・ドキュメンタリー 「聖トーマス教会合唱団」〜心と口と行いと命〜
聖トーマス教会合唱団&ゲヴァントハウス管弦楽団マタイ受難曲


聖トーマス教会合唱団といって思い出すのは、3つの思い出。もう20年も前のこと、まだ東ドイツがあったころライプチッヒに1泊して、聖トーマス教会のミニコンサートに行こうとしたのですが、思いきり迷子になってしまい、着いたときは終わっていたという悲しい思い出。夕闇が迫る中、暗がりにボンヤリ浮かび上がったバッハ像の前で途方に暮れ、意気消沈しました。


聖トーマス教会内、上部エリアで歌う合唱団の写真がとても素敵で一度ナマで見たかったなあ、とつくづく残念に思い返します。2つ目と3つ目は、日本公演の思い出です。'96年来日の聖トーマス教会合唱団による「クリスマス・オラトリオ」全曲鑑賞(2005/12/15のブログにも書いてますね)、そして、数名の選抜メンバーで行われた特別コンサート(後日、NHKで放映されました)です。


定番でいつも必ず公演で歌われる「マタイ受難曲」よりも、やっぱりもの珍しいレパートリーのほうが新鮮で感動も大きいです。しかも、少年ソリストの歌声はなかなか聞けない上、映像では若干弱弱しく響いてきてしまうので、どうしても合唱専門のイメージが強いのです。意外にも(というと失礼ですが)、特別コンサートの時には、なかなかの好演で大感動をしました。


◆2012.8.24追記:上記BS放送の内容がDVDとブルーレイの両方で発売されるようです。


◆2012.8.12/20追記:ジャケットが素敵過ぎてずっと欲しかった一品。箱型の入れ物にジャケット同じ写真が満載で、CDもピクチャーレーベルという豪華ぶり。ソプラノソリストは、聖歌隊団員2人(フリードリッヒ君、ポール君)で素朴で透明感たっぷり。懐かしい感じの歌唱がなかなかよろしかったです。聖トーマスのドキュメントで、フリードリヒ君はインタビュー、ポール君は、「カンタータ147番」ソロで登場していました。

モンセラート修道院聖歌隊の聖なる歌声


いつか書こうと思っていたら、1年経ってしまってて「ダメじゃん、私」(汗)、だったのがモンセラート修道院聖歌隊のTV特集でした。藤井郁弥氏が司会のBS番組「Amazing Voice」で、モンセラート修道院聖歌隊を取り上げてくれました。確か友人に教えてもらった番組でしたが、世界各地のアメイジング・ボイスを紹介している情報番組です。

NHK−BS 2011年6月21日放映
 Amazing Voice
 驚異の歌声「モンセラット少年聖歌隊


切り立った岩山にそびえ立つモンセラート修道院。そこで寄宿舎生活を送る少年達の日常を取り上げていました。私が、彼らを知ったのも'82年にTBS系で放送された特集番組でした。あれから30年も経ちますが、少年達を取り囲む世界は、あまり変わっていないようです。携帯もテレビもない、現代っ子には厳しい環境で、音楽に専念する少年達。


肩が大きく開いた黒の聖歌隊服に身を包む、ストイックな少年達のイメージ。その容姿から彷彿させる”高貴”そのものの歌声。彼らのレパートリーである、カタルーニャ民謡の「鳥の歌」は聴くたびに涙がこぼれそうになるような味わい深くて切ない旋律です。今回の番組で、この曲をソロで歌ったのが、12歳のソプラノ・ソリストルイス・トラベセット君。


小さな体でも、深くて重みのある、そんじょそこいらの少年には逆立ちしても出せないような(笑)艶っぽいソプラノを礼拝堂で歌っていました。聴き終えて「なんなの、この声は!?」と驚きを隠せないフミヤ氏。挙句には、「僕が王様とか権力者だったら、絶対囲うね!」とあまりに同感な言葉に大ウケでした。毎日、カタルーニャ地域では彼らの歌声がラジオ放送されている、というのもすごい。


それにしても、昨今、世界中の少年合唱団でも起こってるような団員不足のあおりで、この歴史ある聖歌隊でも「少女も入れて少年少女合唱団にする」という噂はどうなったのでしょうか。計画が頓挫したのなら大歓迎なのですが*1。モンセラートは、'82年の来日後、10年くらい前にも再来日しました。


その時は、「憧れの合唱団」ということで、関西まで友人が飛びました。遠方まで飛ぶだけの価値はある合唱団であり、叶わない夢かもしれませんが一度モンセラート修道院でその歌声を聴いてみたいという思いをずっと抱いております。


Ceremony of Carols-Motets Latin

Ceremony of Carols-Motets Latin

お手本のようなブリテン「キャロルの祭典」が聴けます。順当かつオーソドックスなモンセラがここに。高貴な合唱には毎度、感嘆させられます。


「Anselm Viola」→ Ireneu Segarra/Viola: Missa Alma Redemptoris Mater, Magnificat, Beartus vir - TOWER RECORDS ONLINE
これも大・大好きな1枚ですが、タワーレコードにありましたので追記します。不思議な素朴さがあって癒し系のサウンドで、ソロも多いです。

*1:あくまでも少年合唱ファンからのわがままな視点からですが。