気になった少年の歌声を探して
昨年12月に行われた全日本フィギュアスケート選手権。GPF前後くらいから、スケートにちょっと集中できず、いまだに録画を見返しておりません(汗)。なんかスケートに関しては、波が激しくていけませんね。気がノラナイと全く見なくても平気だったりするのが・・・。ある程度、予定調和が見えてくる頃にガクンと興味が落ちるというか。
もうすぐ開幕する羽生結弦君の出場する4大陸選手権もTV放映が(今のところ)予定にない*1と知って、また気が抜けました。ダイジェストとか後日放送ということもあるかもしれませんが、3月に東京で開かれる世界選手権まで小休止かな。ところが先日、友人が放った「メダリスト・オン・アイスでのあの男の子可愛かったね~。」の一言で、「えっ、それってもしや宇野昌磨君のこと?!」と焦って録画を見返したら、そのまさかでした。
見逃したら地団駄だっただけに、ふ~と胸を撫で下ろしました。それにしても、あの羽生君も13歳で初出場した時には、エキシでほんの15秒くらいのダイジェストバージョン*2だったのに、昌磨君は民放ゴールデンタイムで紹介編&演技全てを放送してくれるなんて、フィギュアの世界の世代交代に伴う青田買いも少し出てきたのかな、と感じたり。
昌磨君もいつの間にやら13歳で中学生とは!子供の成長は早い。少し身長も伸びて、リンクでの(持って生まれた)凛々しい顔つきがだんだん身体とマッチしてきたかも。ジャンプの高さはまだそれほどありませんけど、コケてもいつも立ち向かっていく気丈さと思い切りの良さがこの子の武器ですね。それに、この歳でビックリするほど表現力豊か。羽生君のスマートな王子様チックさと違って、パワースケートを見せてくれる選手になりそうです。
羽生君も昌磨君もずっと小さい頃から注目され続けて大変だけど、順調に成長していって欲しいものです。
【歌い手の少年は?】
そして、タキシード姿で滑る昌磨君のラブリーさを楽しみながら、どうしても気になったことが一つ。エキシビジョンの演技中、バックで流れた歌声です。英語で歌われた耳馴染みの曲ですが、生粋のBOY'S VOICE。なかなかに歯切れが良くて上手だし、響きも男の子らしくて爽やか、「一体これは誰が歌っているの?」と人一倍少年の声には敏感な(笑)私は、調べ始めました。
曲名のほうは、「Fly Me To The Moon~聖者の行進」とすぐ判明しました。しかし、歌い手の記載が見つかりません。ひょっとして歌手名のほうも他のTVで放送してくれたことがあるのかもしれませんが、すぐには見つかりそうもありません。「13歳のイギリスの少年歌手で昌磨君と同じ歳、声が昌磨君に似てるということから起用された。」というヒントだけ見つけましたが、13歳でイギリス出身のそれなりに話題の少年となると・・・最近いたかしら?
やはり無理かなあ、と一瞬途方にくれたその時、ふと一人の少年が頭に思い浮かびました。それはちょうど一ヶ月前に、ブログで紹介したばかりのチャーリー・グリーン(Charlie Green)。フィリピン系ですがイギリス人だし、年齢条件はピッタリ。「Fly Me To The Moon」もジャズっぽいノリといい、いちいち合致がします。ということで、再度検索。結果、ピンポーン!!*3
更に嬉しいのが、フィリピンの流行歌手のCDを通販しているショップサイトを見つけ、スターレコード社からフィリピンで発売されたチャーリー・グリーンのCDを安価で手に入れることが出来たことです。日本でも発売されたアルバムよりも2年早い2008年作なだけに、変声期前の実に元気なハイトーンボイスを聴けます。
彼の魅力は、活発な男の子らしさ、明るく元気が出るような歌声ながらも、負担になるような”しつこい上手さ”を感じさせずに、大変上手なこと。この年齢で何故にジャズシンガーになったのか、若干不思議ではありますが、幼い頃からその世界に啓発されていたのかな。その分、ポップスだったら感じにくかった、オーソドックスで逞しい個性は感じさせますね。
アルバムは、ジャズに詳しくない私でもどこかで耳にしたような曲に溢れていて飽きませんでした。いやあ、この1枚との出会いはありがたいものです。あやうく私の中で「少年の全盛期を聴けないまま終わった残念な歌手」になるところでした。思いがけないプレゼントを貰った、昌磨君にも感謝です。ちなみに「聖者の行進」のほうは、チャーリーではないですね。
しかし、フィギュアスケーター関係者達のマニアックな選曲には驚かされまくりです。よくこんなレアな作品、見つけるものだわ。同時にアジアや中近東など(日本にとっては)遠方でマイナーな国々のCDがこんなに簡単に買うことができるようになったネットの発達にも今更ながら驚きます。その昔は、相当マニアックな流通網でも難しかったですからねえ。
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