BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

幻想的なリベラワールドに酔いしれて・・・(2)

新しい少年達の活躍

ソリストは、前回公演に引き続き、高音部の美しいトム、ことトーマス・カリー君(Thomas Cully)が大活躍でした。「彼方の光」も変声したマイケル・ホーンキャッスル君に代わりソロをとっていました。彼の高音は、かなり特徴があります。生の声なのに、まるで天空から降ってくるような柔らかなハイ・ソプラノで、またその声がとても強さがあるのです。


今が全盛期とでもいう感じで、全ての曲でこのトムのオブリガード*1が強烈な威力を放っていました。その高音部には何度も感嘆。中音部も思っていたより、綺麗に出していましたが、地声からの繋ぎ目が弱くなるところがあるので、そこが以前からちょっとひっかかるところでした。見た目もあまりに健康優良児すぎますし(笑)。


むしろ、声質的には小柄でぽっちゃり顔のエドワード・デイ君(Edward Day)の方がいいかな、と思っていたのですが、緊張してるのか体調が悪いのかちょっと不安定な歌唱だったのが残念です。後半は持ち直していたようで、勢いが出るとさすがリベラの新しい顔?というような迫力も出てきた感じです。


一番気に入ったのは、リアム・コネリー君(Liam Connery)。「リベラ」のソロで、とても落ち着いた良く通る声でバシッとキメてくれて、気持ちが高揚しました。彼の他にも18名の来日メンバーの少年達が代わる代わるソロやオブリガードで、リベラボイスを堪能させてくれるので、どの子がいい、と決められません。リベラの深い魅力は、こういうところにあるのでしょうね。


露出度が高いためか、ジャケットや写真で見かける少年達も固定的なので、知らずに自然と愛着がわいてくるのです。

【続・マイケル君の誘惑】


今回、変声してしまったために、一番後ろで地味に歌っていたマイケル君。ふと気が付くと私はソロをとる少年ではなく、彼を凝視してしまっていたことが何度もありました(笑)。相変わらず、ちょっと気だるそうに、かつ独特の哀願するような顔つきが魅力的。たまに笑顔を見せたりすると、その瞳に吸い込まれていくのです。


低音部を目立たぬように歌っているはずなのに、まるでソプラノを歌ってるかのような錯覚を抱きました。「やっぱり今でもマイケル君が好きなんだな〜」とつくづく実感しました。小柄なソリスト時代も目を引く存在感でしたが、今も全く変わっていません。やはり彼には、リベラ卒業後?に歌手か役者として独り立ちしてもらいたい。そんなアホなことすら願ってしまうくらい、どこか深遠な世界に引き込む魔力がありますから・・・。


ま、そんな個人的な楽しみはともかく、リベラワールドは健在。若い団員が多いのでだいぶコーラスは若返りましたが、今後パワーアップしていくのでしょう。こういうクラシックともポップスとも違う、魅力的な少年合唱を今後も続けてくれるといいなあ、と思います。リベラだけが楽しいコーラスというわけではありませんが、少年の歌声の限りない可能性を感じさせてくれる、貴重な存在だと思います。


また次はいつ会えるかしらん。。。


boysvoice-2.hatenablog.com

*1:主旋律を引き立たせる副次的な旋律の意味とか。