元気になれる映画、がんばれ!ベアーズ
私が人生最初に見た洋画は「がんばれ!ベアーズ」だったと思います。とにかく、むっちゃくちゃ楽しくて劇場で幸せいっぱいの気分になりました。
今ビデオなんかで見ると普通に楽しい、と思うくらいなのですが、まだ「アメリカという国ってどんなところ?」みたいな子供時代に見たので何もかもが違っててカルチャーショックもあったのです。もちろん、そのギャップも魅力の一部ですが。
とにかくこの映画は、オマセでワガママ勝手なお子様達(笑)が沢山出てます。野球の上手さは天下逸品なのに、不良やってるケリー、口が悪くてケンカっぱやいタナー、食べ物に目がない巨体のエンゲルバーグ、引っ込み思案なルパス、言葉の全くできないメキシコ人兄弟など子供達一人ひとりがとても個性的で問題児。
そこに雇われ監督でアル中のバターメイカーがチームを引き受けて、このダメチームに豪腕ピッチャーの一人娘、アマンダ(テイタム・オニール)をくどき入れます。娘ざかりで野球より美容よ、なんて背伸びしてる彼女も、離婚して一緒に暮らせなくなった父親を本当は慕ってるところなんかもさり気なく描かれてて、グッときちゃうんですね。
ストーリーは最後まで飽きさせることがありません。ベアーズのアメリカンで派手な黄色いユニフォームも、すっごくチャーミングで大好きでした。
この映画でとても気に入ったシーンがあります。お人形のように可愛い顔立ちのルパスがよその野球少年に苛められるのを見て、タナーが頭にきてつっかかっていくシーンです。口は悪いが心根の優しいタナーに、幼心はときめきました。以来、続編2作やアメリカ版TVシリーズ(全て子役は総入れ替わり)でもこのタナー役の少年は、注目してしまいました。
テイタム・オニールも写真集を買うくらい好きでしたが、彼女についてはむしろ『ペーパームーン』の方が好きです。何より、この映画は、要所要所に歌劇『カルメン』の超有名な旋律が流れ、それがストーリーとピッタリ合ってて、劇場の椅子から飛び上がらんばかりに興奮しました。粋で元気で明るくて「なんてアメリカの子供ってパワフルでスゴイんだろう!!」と非常に感動した映画でした。
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