幻のハーモニー甦る
活動した時間はほんのわずかで知る人ぞ知る存在でありながら、ミョーに気になって仕方ない、そんなB級(C級?)アイドルや一発屋の中で最も好きな少年グループ、それがクリッパーです。
残念ながら彼等についての詳細な情報が今でもあまり手に入らない、幻のアイドルでもあります。実体験として知ってるのは、フィリピンの人気姉弟グループで、デビュー当時のデータは、
-ダイアナ(長女) 15歳 -デニス(長男) 14歳 -ノエル(次男) 13歳 -ウォーレン(三男) 10歳 -ジョンジョン(四男) 9歳
だったと思います。実際には他にも兄弟がいたのかな?日本での活動期間は、1〜2年といったところでしょうか。TVで見た記憶がたったの3回*1しかなかったのですが、色とりどりのカラフルスーツ姿で歌う姿は妙に色っぽさがあってこんなに可愛い上品なグループは他に知りません。
私は、日本人に良く似た顔立ちのキュートなウォーレン君(キャットマン・ディスコの台詞は、彼が喋っていたような気がしますが、記憶違いかしら?)が好きだったのですが、驚異のボーイソプラノのデニス君やアヒルの真似で歌った芸達者なジョンジョン君も忘れられません。楽しいだけでなく、ハーモニーも絶品でしたし。
よく変声前の少年の高い声をひとくくりに「ボーイソプラノ」と単純に呼ぶ日本人は多いのですが、「それは違うでしょ!」と普段思ってる私としては、今まで少年歌手などで聴いた中で正真正銘のボーイソプラノ(しかもダントツの上手さ)はデニス君だけなんですよね。
彼等を知ってる場合、楽曲『BOY』が強烈に印象に残ってる人が多いようですが、私もこの名曲があったがために今後が決定づけられた、というほど素晴らしい曲です。他の歌手でリバイバルも実は何回もされているみたいなのですが、その繊細な美しさのためかあまり成功していない気がします。デニス君の奇跡のボーイソプラノがあってこそ、この曲の美しさがあったと思います。
実は、シングル盤*2しか持ってない私にとって、彼等のLPを買うことが夢だったのですが、限定で数千枚しかプレスされてなかったのかもしれないんですよね。このLPを中古店で見つけたときは、人生で最も幸せを味わった一瞬でした(笑)。15年も探していた情熱が伝わった!て感じで。特に当時、フィリピンで大ヒットしていた「アナカ」という歌やABAのカバー曲などが入ってたのが嬉しいかったです。
クリッパーはその後、すっかり日本では忘れられたキッズグループになってしまいましたが、本当にその後はどうなったのか、CDなどは復刻されてないのか?と今でも存在を現在進行形で追いかけております。
◆クリッパー続報、アップしました。(カテゴリー化)
*1:『ヤンヤン歌うスタジオ』『レッツゴーヤング』です。
*2:「あいつのストリート」、「キャットマン・ディスコ」、「BOY」、「ディスコ・ダック」