BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

ポスト「ジャスティン・ビーバー」は、誰だ?(2)

グレイソン・チャンスのデビューアルバム

Greyson Chance

もう、グレイソンのことについて書くのは3回目になってしまいました。「好きなのか、グレイソン?」と聞かれたら「ウーン、どうなんだろう」と首を捻ってしまう。そんな煮え切らない思いをするのが、彼の特徴。だいぶ待たされたデビューアルバムを買って、積極的に聴き込んでいます。なのに、なのに、なんかこう、聴く度にすっごく残念な気がしてしまう。


グレイソンの歌い方にはかなり特徴があって、裏声と地声の継ぎ目がすごく色っぽい展開をするんです。強引なほど押しの強い、アクの強い歌い方で、変声期に入ってからは飛びぬけて声質が良いというわけではなく、やはり低めではあるものの、その高音の転がし方があまりにも強烈なので、その”オカズ”だけで満腹感を感じてしまうほど。


人はそれを個性とか歌唱力と呼ぶのでしょう。そう、彼の場合、どちらかというとアメリカの女性シンガーを思わせるようなパワフル歌唱で、独特の艶と響きがあります。多分、よろしくないのは、曲調のような気がします。聞き流すと、なんか曲の変わり目が分からないほど一本調子に聴こえてしまうのです。ちょっと暗い眼差しで、汚い路地に降り立って歌ってるようなネガティブな重さを感じます。古めかしいというのかな、'70年代の香りを出そうとして失敗してるような。。。(汗)


熱唱型なだけに、気合いれて真面目に歌うグレイソン。そこが重いのだよ、キミ。というか、これをまだ若干14歳の少年に歌わせるのはいかにもマニアック受けを”狙いすぎ”じゃないか〜!ありきたりのヒット曲をカバーさせるだけの少年歌手にはしたくなかったのでしょうけど、彼の代表曲とも言える「パパラッチ」くらい紛れ込ますだけのシャレ心はなかったのか


本当に残念至極です。なんだか、このアルバムを買ってグレイソンにハマるギャルはいるのか?って感じですよ。いやオバサンだってハマラないだろって(笑)。時折、めちゃくちゃたまらない旋律を聴かせてくれるだけに、もっと魅力を引き出してあげたかったなあ。18歳のアダルト・チルドレンを聴いてるような実に残念な出来でした。


でも、懲りずに待つか、第二弾。

(久しぶりの連続投稿でした。次回は、話題の消臭力〜♪少年かな。)


Hold on 'til the Night

Hold on 'til the Night

個人的には残念な路線のアルバムなんですが、グレイソンの声の魅力は充分感じられます。天性のこぶしやヒネリを抑えて、もっと明るく歌い上げたら落差が出て面白くなったかも。