BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

幻想的なリベラワールドに酔いしれて・・・(1)

癒しのひととき

ちょうど一ヶ月前、本当に行くの?行けるの?と自問自答していたリベラコンサート。無事、行って参りました(笑)。偶然にも仕事も重なり、週に2度も東京日帰りという強行軍となり、それでなくても(このところ季節の変わり目のせいか)疲労が重苦しくのしかかっていたので、ちょっと肉体的にはハードでした。しかし、いざ東京に行ってしまうと気だけは盛り上がるのが不思議。


実は思い起こせばここ数年、少年合唱に軽い倦怠感を覚えることがありました。長らくファンをやってて、聴きに行ったコンサートも100は超えていますし*1、その大半は東京在住の時だったので恵まれた環境も大きく手伝っておりました。相変わらず、少年合唱は日常的に一番聴いているし、CDも買い続けています。ライフワークとして続けていける趣味であり道楽と信じています。


でありながらもコンサートに行くのが当たり前のような状態で、いつの間にか私の中でそれが「特別」のものでなくなって、せっかく美しい歌声を聴いても雑念ばかりで集中できない、そんな状態が続いていました。ただリラックスしてあるがままに楽しむことが難しくなってまさに「ダメだ、ダメだ」と焦っていた、そんな折に”出逢った”リベラの歌声。


2年前の初来日コンサートの記憶はおぼろげではありましたが、とにかく幻想的でとびきりの気持ち良さ、楽しさに心を弾ませたときのことはちゃんと覚えてました。更に彼らの歌声をCDで聴いた8年前の感動も蘇り、最近ではソリストマイケル・ホーンキャッスル君が好きなことも再確認し(笑)、だんだんリベラモードになっていったのです。

【コンサート】


さて、肝心の東京公演です。行ったのは、オーチャードホールでの追加公演。このホール自体も5年ぶりくらいでしょうか。数ある有名な音楽ホールの中でも私の中では一番好きなホールです。天井が高く、だだっ広くて大仰な作りではありますが、その響きはクリスタルガラスのように透き通っています。リベラのようにマイクを使う演奏だと、残念ながらあまり音の響きを楽しむことはできないですが。


少年達の後ろには、白くて長い長方形のシート(スライド)が吊り下げられており、そこにライトで模様が映し出されます。1曲ごとに照明も変わりますし、少年達も隊列を変えながら歌います。この演出がリベラらしくて大好き。プログラムは第一部が静、第二部は動といった感じで、さすがに踊りはしませんが(笑)両腕を使ってパフォーマンスも少し増えていきます。


今回は、バックに電子バイオリンを弾く女性奏者も参加していたのですが、バイオリンはもともと声に近い楽器なので、少年達の繊細な声を若干邪魔していたようで残念でした。せめてマイクを通さず、通常の弦楽器であればなあ、と思いました。


選曲は、まさにリベラのヒットメドレーと言う感じで馴染みの歌が多く、とても楽しめました。日本発で話題になった「彼方の光」は案外あっさりと終わってしまって「あれ?」という感じではありましたが、他の曲についてはCDで何度聴いても変わらない魅力に溢れていました。


合間に少年達が自分や数名のメンバーを紹介しながらいろいろなスピーチをするのも素朴な味わいがあって良かったです。当たり前ですが、地元に帰れば普通の少年達、と実感できます。リベラのユニフォームともなっている白いフード付ローブは、中世の聖歌隊服をイメージしてる、と語っていましたが、確かにグレゴリアン・チャントっぽいと納得しました。


パンフレットに書かれていた内容で、彼らが日本では「スピリチュアル・ミュージック」と評価されていることを”意外”と思っていることが意外でした(笑)。日本では大抵、CDがヒーリングコーナーに置かれているのですがそれは特別なことだったのですね。また感情を込めると音程が不安定になるので、無心で歌うことを心がけている、というくだりも「ほうほう、ナルホドな〜」と感心してしまいました。


ソリストについては、次へ)


Visions

Visions


boysvoice-2.hatenablog.com
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*1:ヨーロッパ中心に40種類程度の少年合唱団を見ています。