BOY’S VOICE 新・永遠の少年たち

少年の声と少年文化に特化したブログです。

ボーイソプラノ・ユニット登場! THE CHOIRBOYS

聖歌隊出身の少年グループ

クワイヤーボーイズ

ボーイズ・エア・クワイヤー(BOYS AIR CHOIR)、リベラと続いて世界でもボーイソプラノ・ブームが静かに巻き起こっている感があります。もちろん、映画『コーラス』の成功も偶然ではないでしょう。


星の数ほどある(?)ポップス系の少年グループと比較して、少年合唱団・聖歌隊を離れてのユニットというのは言われてみれば記憶にありません。またボーイソプラノのアルバムと言えば優れたソリストの作品でもひっそりと発売されるもの、というのが定番でした。ボーイズ・エア・クワイヤーもどういう偶然か日本生まれのユニットでしたし。


そこで登場したクワイヤーボーイズ(THE CHOIRBOYS)、デビューの噂を聞いてから興味深々でした。日本盤の発売は、2006年2月8日ということでデビューしたての文字通り”もぎたて”状態です。私の場合は昨年11月末発売の輸入盤のほうを先に手に入れてました。メンバーは、現在も聖歌隊に所属する12歳のパトリックベンと11歳のCJ君。


CDを初めて聴いた時の感想は、正直言って軽い失望がありました。数百人の中から選抜された3人のボーイソプラノソリスト達、ということで少なからぬ期待があったのですが、歌声は典型的イギリス系トレブル*1の域を出ず、どちらかというとまだ幼いタイプのピュア・ボイス。素直で気持ちの良い歌声なのは良いのですが、まあ”やはり企画モノのレベルかなあ〜”といった感じ。


曲のバリエーションもそれほど目新しいものは少なく、アレンジが飛びぬけて良いわけでもない。少年達のソロを淡々とまとめてくれれば充分だったのですが、合唱や女性ボーカルなどで、少年合唱団のアルバムによくある’味付け’を凝っているため、ちょっとアンバランスになってる印象でした。*2曲順などでもう少し聴きやすくしてくれるとありがたかったかもしれません。


最近になって少しずつ聴き慣れてきたら、少年達だけのソロやデュエットの方は「あら、なかなかよろしいじゃありませんか。」と、見直してきました。
「Tears in Heaven」を歌うパトリックが一番可愛い声で、ビジュアル的にも好みです。3人共、とても素朴な歌い方で、ハーモニーもよく揃っていてグループとしてはまとまりが良いと思います。

【 初来日の少年達の印象 】


2月7日に銀座のYAMAHA楽器でサイン会&ミニライブがあり、歌う少年達を見てきました。途中からだったので最初の「Tears in Heaven」を聞き逃したのは残念でしたが、「天使の糧」「ピア・イエズ」「Waking in The Air」と4曲を歌ってくれました。ナマの歌声は、CDよりももっと線の細い感じです。


中央に立った背の高いベン君のソロが一番多かったです。歌い出すと強烈なα波が店内を多いつくしておりました。やや緊張気味の少年達でしたが本当に穢れを知らぬ純情そうな風貌に好感を持ちました。サインや写真撮影で、非常に爽やかなスマイルをふりましていてとても可愛かったです。


その時の模様は、ちらっと「めざましテレビ」でも流れましたが3人共サッカー選手に憧れている、ということで”歌手”などと大それたこと(笑)を言わないところがとても謙虚に思えました。あまりインタビューの内容は覚えていないのですが、レッスンのスケジュールなどを話していた気がします。


尚、私自身は見逃しましたが(汗)、その週末にも同じ「めざましテレビ」のスタジオライブで歌ったそうなので「あの子達は誰?」と気になっている方も多いかもしれません。


CDに入っていた紹介文の中に書かれたベン君のちょっとショックな発言がありました。
聖歌隊の制服のおかげで、僕らはいじめられることもあるんだ
なんですとーっ!!私の愛してやまぬあの美しい聖歌隊服が、嘲笑の的となるなんて・・・。


教会ごとに異なる制服は、見ようによっては女性的で、少年達をより魅力的に美しく飾ってしまうので、周りの少年達は揶揄するんでしょうが、私が思うにこれはある種のヤキモチではないか、だと思うんですよね。美しいものを解せぬとはけしからん(笑)です。


まあ、そんなこんなで彼等は黒のブランドスーツに身を包んで*3活動しているわけだそうです。、何にせよ本人達が楽しく演奏できればそれで結構でございます(笑)。また日本でのコンサートも今年予定されているとか。なんだかんだいっても行っちゃうんだろうなー、と思います。


初回限定盤はCDの他にDVD付。「Tears in Heaven」のPVとインタビューでした。

Choirboys

Choirboys

  • Universal Int'l
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こちらは輸入盤。日本盤とは1曲入れ替わってます。(「AVE MARIA」の替わりに「Agnus Dei」)


boysvoice-2.hatenablog.com

*1:イギリスではボーイソプラノをtrebleと呼びます。

*2:これは最近、アカペラに近い少年ソロアルバムばかり聞いていた弊害もあるのかもしれないのですが。

*3:ボーイズエアは、聖歌隊との差別化を測るためだと思いますが、白のブラウスをユニフォームにしてました。